沖縄署がSNS型投資詐欺事件を発表、60代男性が約4千万円を騙し取られる

沖縄署は4日、SNSを通じてFX投資を持ち掛けられた本島中部の60代自営業男性が、合計約4千万円を騙し取られるSNS型投資詐欺事件が発生したと発表しました。

県警捜査2課によると、今年1〜4月末までに県警が認知したSNS型投資詐欺・ロマンス詐欺の被害総額（暫定値）は、この件を含めて合計3億円を超え、昨年通年の被害額をすでに上回っており、深刻なペースで推移していることが明らかになっています。

SNS広告から始まった詐欺

署や捜査2課によると、昨年11月ごろ、男性はインスタグラムで投資ノウハウの伝授を呼びかける広告にアクセスしました。その後、投資の勉強会を名目とするライングループに誘導されました。

グループ内では、参加者たちが投資で利益を得ていると発信し、男性を投資に勧誘しました。男性は勧められた取引用アプリをインストールし、取引口座を作成しました。そして、昨年12月から今年2月までの間に、1回当たり数十万円から1千万円ほどを入金しました。アプリ上では利益が出ているように表示されていたといいます。

出金のトラブルと詐欺の発覚

男性が出金を試みた際、「利益に係る税金を納めないと出金できない」と指摘され、さらに1千万円余りを追加で入金しました。しかし、その後も出金できず、ライングループでのやり取りもできなくなり、詐欺だと気付いたといいます。

SNS型詐欺の深刻化

捜査2課によると、今年1〜4月末までに県警が認知したSNS型投資・ロマンス詐欺は合計で39件（前年同期比26件増）、被害総額は約3億1300万円（前年同期比2億2100万円増）にのぼります。2023年通年では43件、被害総額は約3億700万円でした。

県警は「SNSを通じて知り合った相手から金や投資の話が出たら必ず詐欺を疑ってください」と強く注意を呼びかけています。