SNS詐欺グループ拠点一斉摘発、90人超逮捕

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SNS詐欺グループ拠点一斉摘発、90人超逮捕

SNS詐欺グループ拠点一斉摘発、90人超逮捕

「まるで会社」のような詐欺組織、大阪府警が捜査を進展

大阪府警は7月、SNS型投資詐欺グループの拠点を一斉摘発し、90人以上を逮捕しました。 逮捕者の大半はメッセージを送る役割の「打ち子」で、平日の昼過ぎに拠点に出勤し、詐取金に応じた歩合給が支払われていたとのことです。 手口はマニュアル化され、まるで会社のような組織運営が行われていました。 府警は関連する場所から約2400台のスマートフォンを押収しており、組織の全容解明に向けて解析を進めています。

大阪市中央区での摘発

大阪市中央区のビル2階の一室では、7月23日午後1時45分頃に捜査員が踏み込みました。 そこには充電ケーブルにつながれた大量のスマートフォンが並べられ、十数人の若い男女が操作していました。 部屋には「打ち子」ごとの売り上げ実績が掲げられたホワイトボードもありました。

組織の役割分担と「エース」の存在

府警によると、逮捕された打ち子のほとんどが20代で、SNSで無作為にフォローする係や、 実際にやりとりして勧誘する係など、役割が細かく分かれていました。 1人で数十台のスマートフォンを操作し、SNSを利用して投資を巡る虚偽の商材を売りつけるメッセージを送り続けていたのです。

逮捕者の中には「エース」と呼ばれる稼ぎ頭も存在しており、 「グレーな仕事だとは思っていたが、詐欺だとは知らなかった」と供述している容疑者もいたと報告されています。

情報提供が摘発の端緒に

昨年10月から12月にかけて、大阪府警には「ビルに電話がたくさん並べられている」、 「高級ブランドの服を着た若者がATMで現金を引き出している」といった情報が寄せられていました。これが捜査の端緒となりました。

府警は周辺の捜査を進め、大阪市内の4つのビルにあった計10カ所を拠点として特定し、 7月23日に捜査員約470人を動員して一斉に捜索を行い、主犯格を含む92人を逮捕しました。 他に3人が公開手配されています。

SNS型投資詐欺の被害額、急増中

警察庁によると、SNS型投資詐欺の被害額は今年1月から6月で506億円に達し、前年同期より437億円も増加しています。 大阪府警の幹部は「投資熱の高まりもあり、被害が増え続ける可能性が高い。 特殊詐欺も含め、積極的に拠点を割り出し、根絶を図る」と語っています。

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