90人一斉逮捕、被害額10億円のSNS型投資詐欺

90人一斉逮捕、被害額10億円のSNS型投資詐欺

不特定多数のSNSをフォローし、反応があった相手に投資を持ちかけ金をだまし取る「SNS型投資詐欺」の拠点が、大阪府警によって摘発されました。

150人が被害、10億円を超える被害額

7月23日、大阪府警の特殊詐欺捜査課が詐欺グループの拠点を一斉に捜索しました。捜査員は異例の約470人態勢で捜索を行い、90人もの逮捕者が出るという大規模な摘発となりました。

この詐欺の手口は、SNSで反応が返ってきた相手に投資を勧誘し、まずメンバーが講師に成りすますことから始まります。彼らは為替相場の変動を予測する「バイナリーオプション」で勝率が上がると謳い、情報商材購入費や指導料の名目で金を取ります。被害者は150人以上にのぼり、被害額は10億円を超えると見られていますが、実際の数字はさらに大きい可能性があります。

グループの構成とリーダー格の人物

詐欺グループは約100人規模で、80人ほどの「Aグループ」と、約20人の「Bグループ」に分かれて活動していました。グループの拠点は大阪市内の四つの民間ビルにあり、府警は捜索でスマホ1830台余りとパソコン約60台、詐欺マニュアルなどを押収しました。19歳から45歳の男女90人が詐欺未遂や詐欺の疑いで逮捕されています。

逮捕された90人の大部分は、SNSでメッセージを送る「打ち子」でしたが、リーダー格の人物も含まれていました。Aグループのリーダー格は職業不詳の24歳の男、Bグループのリーダー格は43歳の会社役員や40歳の行政書士であるとされています。

リーダーたちの意外な生活ぶり

Bグループのリーダー格の一人は石油製品販売や太陽光発電を手掛ける会社の代表で、西区の高級タワーマンションに住んでいるにもかかわらず、派手な生活をしているわけではなく、普通の会社経営者のような暮らしぶりでした。

一斉摘発後、府警はさらに5名を公開手配しました。その中にはBグループのリーダー格の41歳の男も含まれており、彼は民泊関連事業や詐欺被害の調査事業などを手掛ける会社を3社経営している若手経営者でした。

7月30日には、公開手配された5名のうち、2名が出頭し逮捕されました。

彼らはまるで会社を経営するかのように詐欺グループを運営し、SNSを通じて不特定多数の人々に接触し、営業活動のように詐欺行為を行っていたのです。

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