社債違法勧誘事件、3人を詐欺容疑で再逮捕 「グランシールド」関連会社社長

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高配当をうたう社債の購入を違法に勧誘したとして資産運用会社「ザ・グランシールド」の社長ら9容疑者が逮捕された金融商品取引法(金商法)違反事件で、警視庁生活経済課は5日、詐欺の疑いで関連会社「トラステール」社長高橋章(61)、同社役員鈴木成樹(71)、法人役員竹井和徳(64)の3容疑者を再逮捕したと発表した。また新たに金商法違反の疑いで、グラン社の元社員佐藤優磨容疑者(33)を逮捕した。再逮捕・逮捕はいずれも4日付。

 再逮捕容疑では2023年1月下旬ごろ、共謀の上、兵庫県の30代の公務員男性など3人に対し、トラス社の社債について「年利20%の高配当」「5年後の満期に元本を償還」などと虚偽の説明をして購入を勧誘し、同2月ごろ、計約1200万円を振り込ませたとされる。同課は認否を明らかにしていない。

 一連の事件を巡っては、グラン社社長の中村佳敬容疑者(46)や同社社員らが、全国36都府県の約1300人にトラス社の社債購入を勧誘し、80億円を集めたとみられている。

 グラン社側は勧誘時、トラス社について「金融機関から融資を受ける医療機関の債務保証をしており、得た保証料を配当金に充てる」などと説明していたが、実際には事業実態がなかった。集めた金は2割がトラス社からグラン社に還流し、残りは配当に回す自転車操業で、「本業」のはずの債務保証料収入はなかった。22年12月には実質的に経営破綻していた。

 今回再逮捕した3人を含めた8人は、金商法違反の罪で起訴されている。

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